みなさん、はじめまして。
寺社・歴史・仏像・旅行大好きな monobank スタッフ、わっしーと申します。
社長を筆頭にアウトドア熱が高まっている社内で、ひっそりこっそりアウトドアなことを始めようとしているので、備忘録としてブログを書いてみます。駄文乱文ご容赦くださいませ。
山登りとの出会い
旅行先では必ずと言っていいほど、寺社・史跡に行く私。寺社で呆けたり、仏像のご尊顔や体の曲線美に惚れ惚れしたり、史跡の真ん中で昔の市井の人々の暮らしを想像するのが大好きだ。寺社は日本の歴史の中で、為政者と庶民どちらにも深く結びついている点で、旅行中に訪れるのが多い場所である。
色んな寺社に訪れたが、山にある寺社は多い。今は車道もある程度整備されているし、車でひょいっと行くこともできるのだが、歩くことで「1,000年前の人たちと同じ体験ができる、、、文字通り地続きの歴史を感じられる、、、」と、周りが聞くとスピリチュアルこじらせてる系だと思われそうなことを数年前から考えていた。そして、2019年に高野山への山登り&熊野古道を歩いたことで、「あの公家も、あの武将も、俗世では散々血生臭いことしながらも、死後は極楽浄土に行きたくて足繁く通ったんだな、しかも草鞋で!もしくは輿で!」と心が躍り、山登りを始めようと決意した。
熊野速玉大社の摂社【神倉神社】。500段超の石段は、手をついて登るほど急峻。疲れで膝が笑ってしまい、下りは本当に怖かった。
山登りを始めることを決意したものの、ガチの山登りは道具を揃えるのに時間も金もかかる。なんだかんだ先延ばしにして、ひとまず持っているスニーカーとリュックでこの2年間は済ませてしまっていた。
比叡山ナイトウォーク
そこに飛び込んできた【比叡山ナイトウォーク】開催の案内。天台宗総本山の比叡山延暦寺に伝わる、過酷な荒行として有名な【千日回峰行】の1日体験版である。行者が実際に歩く修行の道を歩くのだ。この上なくワクワクする催しではないか。ご興味がある方は【千日回峰行】で検索してみてほしいが、かなりハードな修行内容で、満行した僧侶には人々を導く阿闍梨の称号が与えられる。1日体験版といえども、夜明け前から山道を7~8時間歩き続けるので、それなりの覚悟が必要だ。装備も割と本気なモノが必要っぽい。
これまで5回以上は延暦寺を訪れているが、境内(山内)へはケーブルカーか車で行っていた。延暦寺は、滋賀と京都にまたがる比叡山全体が寺であり、敷地は広大。シャトルバスも充実しているため、境内をくまなく見ようと思うと車移動が便利だ。歩いたことがあるのは、東塔⇔西塔⇔無動寺谷の往来くらい。東塔⇔西塔の間に私のおすすめスポットがあるのだが、それなりのアップダウンがあるので往復すると結構足がパンパンになる。
浄土院には私の推し【最澄】の御廟がある。御廟前で最澄に想いをはせた後、感傷に浸りながらこの坂を登って東塔エリアに帰るのがいつものパターンだ。比叡山は紅葉の季節が有名だが、木々の生命力でむせかえってしまうほどの新緑の季節も大好きだ。
運動不足を自覚している私1人だと、直前にひよってキャンセルしそうだったので、高野山&熊野古道を一緒に歩いた友人を誘い、本格的な山登りを始めるチャンスだぞ、もう後戻りするまい、と勢いつけて申し込んだ。誘いにのってくれたこの友人、好奇心旺盛でフットワークが非常に軽く、私の寺社・歴史・仏像好きを快く受け入れて、彼女にとっては至極どうでもよく、腹の足しにもならない話を楽しそうに聞いてくれる稀有な存在である。友達・ほんと・大事。(合掌)
いざ、登山靴の購入へ
前置きが大層長くなってしまったが、ここからやっと登山用品の準備が始まる。 まずは、近場の大型スポーツ店に行ってみた。アウトドアブームで売り場自体は広いが、キャンプ関連用品が多く、登山用靴の種類は少なめ。専門スタッフさんもその日はおらず、眺めるだけで店を後にした。
翌週に博多に行く用事があったため、登山・スキー専門店として有名な【ラリーグラス】に行ってみた。初心者~上級者向けの登山イベントも主催したり、スタッフさんも相談しやすいと評判の老舗専門店だ。入店後、スタッフさんに声をかけたところ、行先等に関する簡単なヒアリングを受けた後、より詳しい専門スタッフさんに引き継いでくださった。今回は最も不安があり、専門性の高そうな【靴】に絞って相談した。
山登りにも、ハイキング・トレッキング・登山・トレイルランと種類が多々あり、それぞれ目的に合わせて靴を選択する必要があるとのこと。ナイトウォークの簡単な工程や持ち物リストを見せつつ、私の今後の山登りのスタンス(山より寺社がメイン)も伝え、もちろん足の計測もして、靴選びがいよいよスタート。
国内メーカーよりも海外メーカーが合っているようで、イタリアのメーカー【MONTURA】を勧められた。過去に右足を捻挫しており、少し癖がついていることも追加で伝えると、それならば足首を固定してくれるミドルカット以上が良いとのこと。そこで、ミドルカットとハイカットの2足を履き比べ。靴を試着する際には、厚手の靴下が必要になるが、大抵のお店には貸出しの靴下があるのでご安心を。
履き方と紐の結び方も教えてもらった。正しく履かないと、本来の登山靴の機能が発揮できず、むしろケガや痛みに繋がるそうだ。履いてからは登山靴での歩き方を教わり、実際に店内を軽く歩いたり、傾斜台を使って昇り降りをしたりした。特に降るときのつま先の当たり具合やズレ方を確認。足首が固定され、靴底も含めてスニーカーよりも全体的に硬いため、通常の歩行方法(足首から接地して、つま先が最後に離れる)はできない。登山は不安定な山道を歩くため、接地面が多く取れた方が安定して歩けるそうだ。歩幅は狭く細かく、真上から足裏全部を同時に接地。これが基本の歩行方法だ。普段がサッサッサーと歩くなら、ボスッボスッボスっていうイメージ。慣れるまではついつい足首から接地してしまいそうだが、山登りの歩行方法をマスターすると疲れ方が全く違うらしいので、重要だ。
2足とも履いてみて、スタッフさんにも相談しつつ、ミドルカットの方に決定。理由は、以下3点。
① つま先側のアジャスターが便利
アジャスター調整で足の甲の固定が簡単にでき、甲&足首の2点を固定することで、傾斜を降るときのズレが軽減された。アジャスターの締め具合や足首側の紐の結び方まで、ばっちり教えてもらった。
② ハイカットより軽い
240gの差ではあるが、長時間歩くことを考えると大きな違いになりそう。
③ 履き替えの必要が最小限
ハイカットの方は、ソールも含めて靴全体が固い登山道専用で、街歩きは厳しい。登山道入り口までは普段のスニーカーで行く必要がある。ミドルカットの方は、家から履いて行ってもおかしくはないとのこと。(ただし、長時間の街歩きはおすすめしない)
ということで、実際に購入した靴がこちら。
YARU TEKNO GTX WOMAN チャコールグレー/アイスブルー 33,000円(税込)
靴選びをしてみて
正直デザインだけなら、他メーカーで好みのものがあったが、残念ながら私の足の形にフィットしなかった。実際に試着&軽く歩くと、違和感に気づき、諦めもつくので、試着・ほんと・大事。
何より、専門スタッフさんにあれこれ聞きながら試着し、購入に至る体験が思いのほか楽しかった。スタッフさんは登山愛があふれていながらも、こちらのスタンス(山より寺社メイン)や回峰行への興味も示してくださり、それに合わせた提案をしてくださった。沼にハマりつつも、すこぶる高い共感力で相手のニーズを的確にとらえて話ができる、それが布教のプロだなと感じた。わたしも、かくありたい。
登山靴の世界
今回の私の靴選びには全く関係ないのだが、商品棚に気になる激渋な登山靴があった。イタリアの登山靴メーカー【FITWELL】のレザーブーツ。重い&硬いで最初は難儀するらしいが、履けば履くほど革が柔らかくなり、なめして革を育てていくことも楽しむんだとか。最新技術で機能向上や軽量化が進む中でも、こういうクラシカルなブーツを求めるコアな層がいるらしい。手で持ってみたが、これを履いて登山するには足に重りをつけて筋トレしている冒険家の三浦雄一郎さんくらいの忍耐力が必要だろう。
本番に向けて
比叡山ナイトウォーク本番は、6月最後の土日。本番前に何度か試し履きをしないといけないが、6月初めに会社でデイキャンプに行くことになったので、そこでも一回履いてみよう。場所は海近くのキャンプ場らしいが。
ということで、今回はここまで。半分以上が登山に関係ない話になってしまったが、長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。比叡山ナイトウォーク本番後にも、感想も兼ねて書いてみようと思う。お楽しみに(してくれれば嬉しい)。
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