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情熱的な赤い輝きルビーの魅力 査定・買取のポイントについて 希少性の高さから数ある宝石の中でも価値の高い色石 Ruby

赤い色の宝石ルビーとは

赤の輝きが魅力で年齢を問わず愛され、多くの人を魅了してきた宝石それが「ルビー」です。

ラテン語の「赤」を意味する「ルベウス(rubeus)」が名前の由来といわれています。

鉱物種は「コランダム」で実は「サファイア」と同じです。「コランダム」に1%程度の「酸化クロム」が含まれることによって赤色に発色して「ルビー」となります。赤色ではない「コランダム」を全て「サファイア」といいます。

「コランダム」に適度な「酸化クロム」が結びつくことは稀であるため、希少な宝石の中でも特に産出量の少ない宝石です。この「酸化クロム」の量が重要です。少ないとピンク色の「ピンクサファイア」となり、多すぎると輝きが失われ宝石としての価値がなくなります。適度な「酸化クロム」の稀な結合がルビーの希少価値です。

ルビーの概要

  • 鉱物種:コランダム(corundum)
  • 日本名:紅玉(こうぎょく)
  • 産地:ミャンマー、スリランカ、タイ、マダガスカル、ベトナム、アフリカなど
  • 化学組成:酸化アルミニウム(AL₂O₃)
  • 結晶:三方(六方)晶系
  • 硬度:9
  • 比重:4.00
  • 屈折率:1.762-1.770
  • 複屈折量:0.008
  • 分散度:0.018
  • その他:7月の誕生石、石言葉(純愛、熱情、情熱、など)

ルビー査定のポイント

カラット(重量)、カラー(色)、クラリティ(キズなり、テリ)、カット(プロポーション)、デザイン、産地、処理をベースにそれぞれを評価し、バランスを考慮して査定していきます。

カラットct(重量)

宝石全般に言えることですが、大きい程希少性が高まり査定額が高くなります。ルビーにおいて5ctより大きいサイズは市場に出回る事が極端に少ない為、査定額が高騰傾向にあります。

カラー 色

  • <色相>赤の色味でも「純粋な赤」「紫がかった赤」「黒っぽい赤」など様々な赤色があるので赤の色相によって価値が違います。基本的には「純粋な赤色」が高い評価となる傾向にあります。
  • <明度>色の濃淡の程度、濃すぎず、薄すぎず適度に濃度が高いものが高い評価となります。
  • <色の分布>色ムラがなく均等に色がのっている石が高評価です。

ルビーの色味で美しい最高品質の赤色を「ピジョンブラッド」(鳩の血)と称されています。

ピンクに近く明るい色合いは「チェリーピンク」、黒みを帯びた色合いは「ビーフブラッド」と呼ばれています。

クラリティ

  • <透明度>インクルージョン(内包物)、キズ、欠けを評価していきます。少ない程、透明度が高く高評価となります。
  • <テリ>輝きのことで、均等に光沢があり輝いているほど高評価となります。

カット

  • <カット形状>オーバルカット、マーキーズカット、ハートシェイプカット、カボションカットなどがあります。ルビーにおいてはオーバルカットで仕上げらる事が多いです。
  • <プロポーション>バランス・シンメトリー・フィニッシュでカットの良し悪しを見ていきます。違和感のない美しいシェープのカットだと高評価で不自然なカットだと低評価となります。

産地

産地により品質の違いがあり評価を決めるうえで重要な要素となります。最高品質なミャンマー産が高い傾向にあります。

  • <ミャンマー産>高品質ルビーを産出しています。「ピジョン・ブラッド」と称される色調のルビーを産出してきました。
  • <モザンビーク産>新しく高品質なルビーが産出されている。色味は少々オレンジ色を含んだ赤色が多いようです。板状、針状のインクルージョンが特徴的で、非加熱のルビーも多く流通しています。
  • <タイ産>やや暗みを感じる赤色が多いです。紫外線蛍光が比較的弱い特徴がございます。
  • <マダガスカル産>高品質ルビーの産出もあり、今後期待されている産地のひとつです。短いインクルージョンが見られます。
  • <スリランカ産>色は明度が高くピンク気味の赤色が多いようです。

産地は鑑別書に記載されている場合がございます。鑑別書がない場合、詳細な産地は不明ですが色味やインクルージョンで産地を予測して査定をしています。

様々な鑑定機関が存在していますが、代表的な鑑定機関として、「中央宝石研究所」(日本)、「GIA」(アメリカ)、「AIGS」(タイ)、「GRS」(スイス)「Gubelin」(スイス)、「SSEF」(スイス)などがよく知られています。

処理

宝石は産出時のまま優れた輝きがするのは非常に稀なことで、多くの場合さまざまな処理が施されています。処理によって査定額に大きな差が生じ、処理によってはルビーの価値として認められていない処理方法もございます。

ルビーの価値として認められている処理としては「加熱処理」がございます。加熱処理は色、透明度を改善します。インクルージョンの形状から処理しているのか判別しております。同じグレードのルビーなら加熱していない「非加熱(NO HEAT)」の方が価値があります。

認められていない処理として「含侵処理」や「充填処理」はルビーの価値としては評価されづらい処理です。「充填処理」は鉛ガラスを入れて、キズを目立たなくさせる処理です。この処理をすると、宝石名が「ルビー+鉛ガラス」となります。「充填処理」は加熱処理の際に添加された化学物質がキャビティに残留した場合に充填処理として扱われます。

  • ルビーの価値としてマーケットで認められている処理が「加熱処理」
  • ルビーの価値としてマーケットで認められていない処理が「含侵処理」「充填処理」

ルビー査定

  • カラット:3ct
  • カラー評価:B
  • 透明度、テリ評価:BC
  • カット評価:BC
  • 産地:不明
  • 処理:不明
  • 目安査定額:200,000円
  • コメント:色味は赤いがインクルージョンが多い。加熱処理だと思われる。
  • カラット:1.2ct
  • カラー評価:BC
  • 透明度、テリ評価:C
  • カット評価:C
  • 産地:不明
  • 処理:不明
  • 目安査定額:40,000円
  • コメント:黒っぽい赤色でタイ産系の色味、インクルージョン多い。
  • カラット:4ct
  • カラー評価:B
  • 透明度、テリ評価:C
  • カット評価:C
  • 産地:ビルマ産(ミャンマー産)AIGS鑑別書
  • 処理:加熱 AIGS鑑別書
  • 目安査定額:200,000円
  • コメント:ミャンマー産は高評価、4ctあるがインクルージョン多く、テリが少ない。

希少性

ルビーの希少性は日本だけではなく世界的に希少価値の高い宝石です。世界でもわずかな鉱山からしか採掘されません。それだけに世界規模の展示会などでは綺麗なルビーが出ていると世界中バイヤーから注目されます。

You look amazing! 素晴らしい!
it's beautiful! なんて美しいんだ!
Wonderful shine! 素晴らしい輝き!

最後に

ルビーに限らず宝石は地球の地中深くで長い歳月をかけて育まれてきました。たくさんある鉱物から何トンも掘り出して宝石になるものは、わずか数カラットというとても希少なものです。その希少な宝石に古くから世界中の人たちは魅了されてきました。そして新しく掘り出される宝石の量は年々減少しており限りある資源です。その限りある資源を確かな価値として再流通させることには大変意義がある事だとと感じています。少しでも多くの方が宝石に興味を持っていただけると幸いです。

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