今回はファインジュエリー(貴金属、宝石)のことではなくコスチュームジュエリーについてです。
そもそもコスチュームジュエリーとは何なのでしょうか?
コスチュームジュエリーとは高価な宝石や金・プラチナなどの貴金属を使わずに、ガラスやプラスチックなどの人造宝石と、合金などから作られた「イミテーション」のジュエリー・アクセサリーの総称です。
舞台や映画で衣装コスチューム用に着けられたジュエリーを起源とするという説もあります。
素材や色、デザインの制約がなく大胆・自由な発想で作られていて、素材の価値よりも、デザインと装飾性を楽しむジュエリーアクセサリーです。特にシャネルのアクセサリーは独創性に溢れて際立っています。
それもそのはず、コスチュームジュエリーの先駆者はココ・シャネルなのだからです。
フランス語ではビジュー・ファンテジー。Bijoux fantaisies
1920年代のパリのファッション界で一番最初にコスチュームジュエリーを流行させたのが稀代のスーパースター・デザイナー、ココ・シャネルでした。
第一次世界大戦後の女性の社会進出に伴い、自由や自立を求める女性たちに絶大な支持と人気を得たシャネルでしたが、コスチュームジュエリーに対する、次のような名言が印象的です。
「ファインジュエリー(宝石や貴金属で作られたジュエリー)は財産的な意味を持ってしまうが、おしゃれのための美を求めるなら、石や金属の価値ではなく、そのデザイン性にこそ価値がある。」
「本物であろうとそうでなかろうと、商品に総合的に客が満足できれば、価値はあるのだ。」
「コスチュームジュエリーを身に着ける女性は、宝石につられて男性に金で買われることも、騙されることもない自立した女性である」
1914年、20代の終わりにパリに帽子店をオープンさせる。1927年にはガラスやフェイクパールを使って、コスチュームジュエリーを発表。彼女のコスチュームジュエリーは自身がデザインするシンプルな洋服にあうようにつくられた。ガラスやフェイクのパールを使って、宝石では難しかった大胆で斬新なジュエリーを製作した。
シャネルは1869年に創業したグリポワ社の(注1)パートドヴェールというガラスを溶かして独特の色に発色させ、枠に流し込むという技術を使って作られたジュエリーを大変気に入り、最初のコレクションの製作をグリポワに依頼している。
1930年頃にはハリウッドスター、キャサリンヘップバーンやグレースケリーやエリザベステイラーたちのためにデザイン。1939年には第2次世界大戦によりショップを失うが、1954年に再オープンさせる。 1971年パリで88歳でなくなる。
サイン:初期のものにはサインが入っていないものがあったり、手彫りの筆記体でChanelと刻印されているものがある。1930年代からCHANELとブロック体のサイン。
(注1) パートドヴェールとはピクウェとともに並ぶ古典アンティークの手法です。紀元前、古代メソポタミア時代に起源を持つ、古代ガラス技法。
型の中にガラスの粒を糊で練って入れ、型ごと焼成し、型を壊してガラスを取り出す手間の掛かる非効率的な技法です。古くは日本でも、勾玉の制作に使われていたと言われています。ガラスの起源、メソポタミア時代から伝わる「幻の技法」と言われ、アールヌーボー時代には、アルジィ・ルソーやアマルリック・ワルター、フランソワ・デコルシュモンらの作家の手によって作り上げられた高級美術品としても名高いガラス工芸です。
アクセサリーといっても色んなデザインがあるけどどういったデザインが人気なの?
独創的なデザインのもの
シャネルの主張性が強いもの
凝った製造方法(手の込んだもの)
カラーストーンを用いたもの(上記のガラス手法)
パールをあしらったデザイン
チェーンデザインのもの
そしてネックレスやイヤリングなどサイズを選ばないものが需要が高くなっています。
(指輪はサイズが関係するためこちらにあてまはりません)
なぜこんなに需要が高いの・・・・・?
ヴィンテージのアクセサリーは製造が終了している為ブティックでは購入できません。
しかし、そこが高いニーズがとなっています。
しかも入手しようとなるとなかなか骨が折れる事が多いのです。(探す、見つける、販売価格の折り合いや商品状態など)
分かりやすくいうとこんなの見たことがない=珍品や希少価値のあるもの、と捉えられます。
高く売れるものの条件として、需要が供給を上回ることが大前提ですが、シャネルのヴィンテージアクセサリーの場合、常にこの現象が起こっており、さらには需要の上回り方が他のアイテムと比べるとはるかに大きいのです。
海外での需要の高さも買取相場の高騰を後押ししている原因でもあります。
海外の方は保証というものに重きを置きます。例えば時計やバッグの本体のみだとどこで本物と言い切れるのか?というように思うようです。ですので時計の保証書の有無で買取り価格が変わるといった状況はまさに海外需要の影響といえるわけです。
参考資料→https://allu-official.com/brand/blog/bN0002/
年代としてはいつくらいのものが当てはまるの?
ズバリ 1980年代~1990年代の バブル時代です。
バブル期を彷彿とさせるアイテムの人気が高い
「ゴールド」で「大ぶり」なアクセサリーが人気だったバブル期のデザインが、今になって中国、アメリカ、インド、タイなどの各国の富裕層に好まれることが大きな要因です。
また日本の市場で取り引きされる商品は信用度が高く、より好まれる傾向にあります。
こういった背景もシャネルのヴィンテージアクセサリーが高く売ることが出来る理由の一つです。
さらに……
シャネルのヴィンテージアクセサリーの多くにはプレートが付属しております。(中には刻印のみのアイテムもあります。)
このプレートは現在のシャネルのアクセサリーにも付属しています。製造年やコレクションの季節(春か冬かなど)が刻印されており、情報がつまっています。
いわばこの商品はシャネルのものです、と証明している保証書のようなものなのです。(プレートの偽物もありますがここでは触れませんのでまたの機会にでも) 真贋材料としての1つと捉えられているものです。
最後に
シャネルのヴィンテージアクセサリーは今となっては18金の軽量のものなら軽く凌駕する勢いの金額が付くことが多くなっております。
今この現代における社会は個の時代。まさにそれをを象徴するような事柄がたくさん起きています。
関連性がある商品といえばエルメスのスカーフなどもそうでしょうか。柄、デザイン、年代によって値段が様変わりするアイテムばかりで奥が深いものです。
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