UCIワールドツアーが始まります
巷では北京オリンピックが話題ですが、ロードバイク好きな方は、いよいよ始まる2022年のUCIワールドツアーが気になっているのではないでしょうか?
UCIワールドツアー初戦となるUEAツアー(2022/02/20 (日) 〜 2022/02/26 (土))がアラブ首長国連邦で間もなく開催されます。
ワールドツアーに先行して1つ下のカテゴリーである、UCIプロシリーズは既に開幕しています。
カテゴリーが下と言っても、ワールドツアーチームの有名選手も出場していますので、レベルの高いレースが展開されます。
今回はフランス南部「プロヴァンス地方」で開催されている、ツール・ド・ラ・プロヴァンス (TOUR DE LA PROVENCE) に注目。
ツール・ド・ラ・プロヴァンス ってどんなレース?
ツール・ド・ラ・プロヴァンス(TOUR DE LA PROVENCE)は2016年からスタートした4日間のステージレースです。
レースはプロローグの個人タイムトライアル+3日間のロードレースで構成されていて、シーズン序盤を占うレースと位置付けられています。
第1ステージに勝利したヴィヴィアーニのバイクは何?
ツール・ド・ラ・プロヴァンス の第1ステージで勝利をあげたエリア・ヴィヴィアーニが所属する、イネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadier)の選手はどんなバイクに乗っているのだろう?と思って調べてみました。
(第1ステージ前に個人タイムトライアルもありますが、TTバイクなので今回は割愛します。。)
話しが脇道に逸れますが、Ineosはイギリスの化学メーカーです。そして、Grenadierはイネオス社の社長が車好きが高じて製作・販売する車の名前のようです。乗り物好きな人には自転車好きが多いと言いますが、まさにというお方です。
DOGMA F
ヴィヴィアーニ達、イネオス・グレナディアーズの選手が乗っているバイクは、
ピナレロ(Pinarello)のドグマF(DOGMA F)です。
DOGMAシリーズはピナレロ社のフラグシップモデルです。
イネオスの前身、「チームスカイ」のツールドフランス3連覇を支えた名機ですね。
DOGMAシリーズはFの後に数字が入るパターンだった(直近のモデルはF12)のですが、2022年モデルは数字が無くなり「F」のみとなりました。
どうして数字が消えたのか?ピナレロ社のホームページではこう語られています。”DOGMA FはPINARELLOにとって唯一無二のアイコンであり、数字や表面的な分類を超えた存在です。(中略)DOGMAは、モデルに関係なくドリーム・バイクであり続けるため、過去と現在のシンボルとしてシンプルな ”F” を用いると同時に、未来のアイデンティティを表現することにしました。”
DOGMA Fは”現実世界の多くのサイクリストはプロフェッショナルではないため、DOGMA Fは、あらゆるタイプのライダーやあらゆる地形に最適なバイク” と表現されているように、前モデルのDOGMA F12から更なる改良がされています。
DOGMA F12との比較
-265 GRAMS (DOGMA F12 サイズ53のディスクフレームキットと比較して) | |
+12%剛性がアップ (ボトムブラケット周辺) | |
+3.2%空力特性が向上 (F12 リムブレーキと比較して) | |
+4.8%空力特性が向上 (F12 ディスクブレーキと比較して) | |
+1.3Wセーブ (40km/hの時) / 2.6Wセーブ (50km/hの時) |
気になるお値段は?
通常カラー | →¥935,000 |
MyWay フレーム | →¥1,078,000 |
MyWay フレーム+TALON ULTRA LIGHT | →¥1,188,000 |
MyWay BOREALISフレーム + TALON ULTRA LIGHT | →¥1,367,300 |
DOGMA F DISK DuraAce Di2 12S 完成車 | →¥1,815,000 |
フレームのみでも選択により40万円ほどの差があります。
ちなみに完成車には、
コンポ シマノ R9200 デュラエース Di2 ディスク (約45万円)
ホイール フルクラム SPEED 40 LITE (約27万円)
PIRELLI P ZERO RACE(1本約1万円)
が組まれています。
このレベルのマシンだと初期パーツのグレードも高い!
※MyWay…フレームカラーを自分で選ぶことが可能なカスタマイズポータルサイト。
※MyWay BOREALIS…光の当たり方により、塗装の色が変化する。
※TALON ULTRA LIGHT…ピナレロが提供するコンポーネント”MOST”が、DOGMA F(及び、F12)用に開発したハンドルシステム。見た目は同じだが、カーボン素材の改良で重量が13%軽量化されている。
バイク以外の装備も調べてみる。
身も心もマシンも、イネオス・グレナディアーズに染まりたいという人に向けて、チームが使用している機材等も見てみます。
ジャージ(カステリ→ビオレーサー)
イネオスのジャージと言えば、サソリマークでお馴染みのカステリ(Castelli)でしたが、2022年からはビオレーサ(Bioracer)に変更。ビオレーサーと言えば、オーダージャージで有名なベルギーのメーカーです。日本国内でも取り扱い店舗があります。
コンポ(シマノ)
言わずと知れた世界のシマノ。イネオスチームのホイールや駆動関係には、シマノの最高峰コンポであるデュラエース(Dura-Ace)が使用されています。
ハンドル(モスト)
MOSTはピナレロがリリースしているコンポーネントです。ヴィヴィアーニの乗るDOGMAのハンドルにも、しっかりMOSTのロゴが見えます。上記のTALON ULTRA LIGHTと思います。
タイヤ(コンチネンタル)
タイヤに記載された文字は小さいので細かいところまでは見えないのですが、特徴的なタイヤの溝の形状は、ドイツのメーカー・コンチネンタル(Continental)で間違いないと思います。(画像のGP5000ではなく、プロ用に供給されているタイヤを履いていると思われます。)
ロードバイクはマシンを見るだけでも楽しい。
今回はTOUR DE LA PROVENCEの第1ステージを獲った、エリア・ヴィヴィアーニの乗るバイクに注目してみました。
これからUCIワールドツアーが開幕します。レースで気になったマシンを調べてみます。
それでは、また。UAEあたりで!