ハリー・ウィンストンってどんなブランド?
女性の永遠の憧れのブランド” ハリーウィンストン”。
世界五大ジュエラーに含まれているハリーウィンストンですが、実はまだ90年ほどの経営年数で世界五大ジュエラーの中では最も歴史が浅いブランドです。
ハリー・ウィンストンのデザイナープロフィール
ハリー・ウィンストン(Harry Winston,1896-1978)は、アメリカのニューヨーク生まれ。宝石商の息子として生まれる。
ハリーは幼少の頃から宝石の価値を見抜く力があり、質店で安く売っていた石の中から800ドルの価値があるエメラルドを見つけ出したと言う。ハリーが15歳のときには一家はロサンゼルスに移住。そこで父親が宝石店を開き、ハリーはそこで仕事を始める。
第一次世界大戦後、ヨーロッパ貴族が資金集めのために売り出したジュエリーを購入、それを当時の流行に合わせてリメイクし、価値を付けて売却する手法でビジネスを成功させる。(貴族の持つジュエリーは価値のあるものだが、先祖代々伝わるような古いものが多かった。)世界の上流階級層が所有する宝飾品を取り扱う宝石商への道を進んでゆく。
ハリー・ウィンストンの歴史
1920年、プレミア・ダイヤモンド社(The Premier Diamond Company)をニューヨーク五番街に設立。
1932年、プレミア・ダイヤモンド社に代わり、自身の名を冠した会社「ハリー・ウィンストン社」をニューヨーク五番街に設立。宝石のリメイクや売買に加えて、ジュエリーのデザインを本格的にスタート。その後、リメイク、デザイン、売買で功績を上げ「キング・オブ・ダイヤモンド」と呼ばれるようになりジュエリーの世界で確固たる地位を築き上げる。
1943年、アカデミー賞の授賞式に着用するジュエリー貸し出しを、他の宝石ブランドに先駆けて提案。ハリウッドスターの身に着けるジュエリーは現在でもアカデミー賞ファッションの目玉となっている。
1949年、ルイ14世やマリー・アントワネット等の有名人が所有し、所有者を不吉な運命に導いたという世界最大(45.52カラット)の伝説の青いダイヤモンド「ホープ・ダイヤモンド」を獲得。そして同年から53年にかけて、アメリカ国内の主要都市を巡った大展示会「コート・オブ・ジュエルズ(宝石の宮廷)」において、このブルー・ダイヤモンドを展示。
1958年、“全世界への贈り物”として、「ホープ・ダイヤモンド」をスミソニアン博物館に寄贈。64年にも世界最大級(253.7カラット)の無傷に近いダイヤモンド原石の完璧な結晶体「オッペンハイマー」を同博物館に寄贈している。
1972年、ダイヤモンド原石のなかで、史上3番目の大きさの970カラットの「スター・オブ・シエラレオネ」を購入。ジュエリー・ カッターのラザール・キャプランにより、総計で238.43カラットの重量をもつ、総数17個のダイヤモンドにカットされる。
1988年、日本初のサロンが銀座にオープン。1989年、時計の製造を開始。
2011年、歴史的遺産、伝統や文化を通じた旅をダイヤモンドとプラチナを使って表現したハイジュエリー・コレクション「アドーメント・コレクション」を発表。
2013年、スイス最大のウォッチグループ、スウォッチグループの一員に。
2015年10月、銀座本店リニューアルオープン。
キーワード①“キング・オブ・ダイヤモンド” ダイヤモンドの王様
ハリー・ウィンストンのダイヤモンドは、”キングオブダイヤモンド”として広く知られている華やかで高貴な宝石。数々のハリウッド女優や王侯貴族が愛してやまないジュエリーです。
ハリー・ウィンストン社は希少なダイヤモンドを収集している事でも有名で、これまでに、伝説のホープを始めとする圧倒的な数のダイヤモンドを所有してきました。
ホープ(The Hope) 有名な伝説のダイヤモンドです。1812年にインドで採掘。アンティーク・クッション・カットで45.52カラット。色はファンシー・ダーク・グレイッシュ・ブルーです。数々の所有者と呪いの伝説を経て、1949年に購入、1958年にスミソニアン博物館に寄贈しました。
ホープダイヤモンドの他、ヨンカーやヴァルガス、オッペンハイマーなど、数々の稀少ダイヤモンドがハリーウィンストンの手に渡り、1952年発行のライフ・マガジン誌では「ハリー・ウィンストンは歴史的価値のある宝石を英国ロイヤルファミリーに次いで世界で2番目に多く所有している」という記事が掲載されました。
ハリーウィンストン自身が常に極上のダイヤモンドを追求し続けていたことが、ハリーウィンストンが「キングオブダイヤモンド」と呼ばれる所以かもしれません。
マリリン・モンローが映画「紳士は金髪がお好き」の中で「ダイヤモンドは女の子の親友(Diamonds are Girls Best Friend)」という曲を歌っています。
曲中で「教えて、ハリーウィンストン!私にダイヤモンドの全てを!(Talk to me Harry Winston, tell me all about it!)」と明るく歌ったフレーズは有名になりました。ハリーウィンストンが、ハリウッドスター達の間でどれ程信頼されたいたかを証明しているようです。
女性からの支持が高いため男性が贈り物に選ぶことも多く、映画界のスター同士のリチャードバートンが妻であるエリザベス・テイラーへのプレゼントにしたり、アリストテレス・オナシスがジャクリーンケネディに婚約指輪として贈ったりとスターたちの晴れの日を飾るジュエリーです。
キーワード②“ウィンストニアン・スタイル”
象徴的な事柄は1940年代の、”ウィンストニアン・スタイル”の発明です。
ハリーウィンストンのリングやネックレス、イヤリングなどのジュエリーを見ると、台座がなく、ダイヤモンドだけで構成されているように見えます。
これは、”クラスターセッティング”と呼ばれる技法で、極細のプラチナワイヤーを使うことで金属の使用量を最小限に抑え、宝石の輝きを最大限に引き出すセッティング方法です。
さらにハリーウィンストンは、カットが異なるダイヤモンドを組み合わせ、立体感を生み出すことに成功しました。
スターたちのダイヤモンドと名高いハリー・ウィンストンのダイヤモンドは、2019年のレッドカーペットへも多くのセレブリティが身に着けています。プレゼンターのヘレンミレンは、約136.6カラットのダイヤモンドをあしらった「インクレディブル・クラスター・ネックレス」を着用。映画『RBG 最強の85才』で歌曲賞にノミネートされたジェニファー・ハドソンは、シャンデリア・イヤリングを華やかな赤のドレスにプラスしています。
キーワード③“ハリー・ウィンストンの時計を知る”
時計を貴石で装飾することは珍しくはないが、最高峰の宝飾ブランド”ハリー・ウィンストン”のダイヤモンドで時計を装飾することが特別な価値を産み出す。
ハリー・ウィンストンのジュエリーウォッチには、熟練の宝石鑑定士により厳選された最上級のダイヤモンドだけが使用される。
完璧なカッティングにより最大限の輝きを放つダイヤモンドは、さまざまなセッティング技法を組み合わせてケースやブレスレット、ダイアルなどに留められる。
1989年に初めてのタイムピースコレクション「HW プルミエール」と「シグネチャー」を発表。その後、瞬く間に時計の業界を席巻していくことになる。
マザー・オブ・パールをベースにダイヤモンドと11個のペアシェイプ・サファイア・カボションなどを美しく配した「HW プルミエール・プレシャスマルケトリ 36mm」。クォーツ(Cal.HW1042)。18KWG(直径36mm)。3気圧防水。
ハリー・ウィンストンを売却する際のポイント
ダイヤモンドとしての価値はもちろんありますが“ハリーウィンストン”の“ジュエリー”と言うだけで価値が高くなります。
カルティエやティファニーのブランドが中古品でも高いのと同じで、ハリーウィンストンも高値で取引されております。
極上のハリーウィンストンジュエリーを適正価格で買い取ってもらうためには、正しいお店選びが何よりも重要です。
ダイヤモンドの知識だけでなく、ブランドへの造詣に深いお店を選ばないと、ハリーウィンストンの価値をしっかり理解してもらうことができません。
ダイヤモンドやプラチナなど素材の価値だけ評価するお店もあるかもしれません。
monobankはブランドの意義や歴史を理解したバイヤーが、ダイヤモンドや素材の査定と合わせて、適正に評価させていただきます。
購入時に宝石鑑別書を入手されている場合は、商品といっしょに持ち込むことをお勧めします。
鑑別書に、産地であったり石の評価が記載されている時もあるので、査定がアップすることもございます。
宝石の査定は、専門的な知識が必要なため、的確な査定をする能力を習得するのにたくさんの時間を要します。
ですので、宝石は商品を査定するバイヤーの力量などで大きく金額が変わる商材です。
過去には、こういった記事がございました。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDJ24H1R_V20C15A6I00000/