オメガってどういうブランド?
オメガの歴史
オメガという社名は時計技師ルイ・ブランが1894年に作り出した「オメガキャリバー」にルーツを持ちます。優れた性能により数々の栄光を持つ時計ブランドとしても有名で、オリンピックのオフィシャルタイマーの歴代最多採用数を誇っています。ブランドだけでなく、各モデルにも歴史があり世界中幅広い世代に認知されています。アポロ11号の公式装備として採用され「初めて月に行った時計」として有名なスピードマスター。フリーダイバー「ジャックマイヨール」氏が世界記録となる素潜り101mに成功した際に装着されていたシーマスター。さらにシーマスターには人気映画シリーズ「007」でジェームス・ボンドが装着していることでも有名ですよね。
年代問わず着用できる
オメガの時計はシンプルなデザインであるものが多くビジネスシーンにおいても活躍が出来るブランドです。モデル毎にバリエーションが豊富にあるので、社会人となり時計購入を検討される20代~30代に合うシンプルなステンレスモデルもあれば、50代に合う金を使用した重厚なモデルもある為、ライフステージに合わせて同モデルを買い続けていくという面白さもあります。
オメガのリセールバリュー
購入した時の価格に対して売却する時の価格の掛率をリセールバリュー(リセール価値)と言いますが、オメガは世界的に認知度・人気のある時計ブランドですのでリセールバリューの高いブランドです。一例を出すと、ロレックスはモデルによっては購入時の価格以上で売却出来るとい事もある為、リセールバリューが非常に高いブランドと言えます。オメガは、ロレックスほど相場が過熱しているとは言えませんが、2020年初めの買取相場と比較すると、定番モデルのスピードマスターは買取相場が10~30%程度(上昇率はバリエーションにより違う)上昇している事は事実として挙げられます。
スピードマスタープロフェッショナル
ここでは中古市場に流通の多い、スピードマスターの現行品から第5世代までを時代を遡りながら、それぞれの世代の特徴をチェックしていきたいと思います。
現行モデル 310.30.42.50.01.001
2021年1月に登場キャリバーオメガ3861を搭載した最新モデルです。型番310.30.42.50.01.002は裏蓋がシースルーになっています。キャリバー3861はマスタークロノメーター認定を受けた機械です。マスタークロノメーターとはクロノメーターの認定を受けたムーブメントを搭載し、METAS社による8つの厳格なテスト(高磁場・防水・パワーリザーブ等)に合格したキャリバーである証です。2021年4月時点では定価670,000円(税抜き)で販売されています。
第7世代 311.30.42.30.01.005
2014年に登場したモデル。NATOストラップ、宇宙飛行士仕様のストラップ、ブレスレット交換ツール、スピードマスターの冒険が記されたブックが入った豪華付属が付きです。こういった付属品は売る時の付加価値になりますので、リセールバリューを落とさない為にも保管しておく事をおススメします。2021年4月時点では定価550,000円(税抜き)で販売されています。
第6世代 3570.50
1996年~2014年に販売されていたモデル。第6世代から裏蓋にサファイアクリスタルを使用されたバリエーション(REF. 3573.50)が登場しました。夜光塗料がルミノバに変更され為、インデックスや針の変色しにくくなっています。昨今のヴィンテージブームでトリチウムの焼け具合が「味」として評価されている中、3570.50がどのように評価されるかは興味のあるポイントです。
第5世代 ST145.022(3590.50)
1968年発売のモデルです。発売当初は型番ST145.022として販売されていますが、後に3590.50と改められています。1969年7月、人類が初めて月に降り立ちます。その際に公式装備として採用されていた時計が「スピードマスター」です。この偉業から、スピードマスターは「ムーンウォッチ」と呼ばれる事となり、裏蓋には「THE FIRST WATCH WORN ON THE MOON」と刻印されるようになっています。
初期モデルは文字盤に段差があり、80年代モデルは「下がりr 」の書体が特徴としてあげられます。
「Speedmaster」の「r」の書体が下がっている個体は「下がりr」と呼ばれています。比較的長い期間生産されていたこともあり、中古市場にもよく出てきていますが、レトロな雰囲気は今なお人気を集めています。
スピードマスターオートマチック
手巻きのプロフェッショナルのケース経が42mmに対して、自動巻きのスピードマスターは1回り小ぶりなケースを用いられており、日本人の腕にもしっくりとくるサイズ感です。手巻きモデルのプロフェッショナルと比較するとお手頃価格で入手できることもあり、オメガのエントリーモデルとして高い人気を誇ります。流通量・販売量ともに多く、下取り価格が安定している事もあり資産性の高い時計とも言えます。代表的なモデルの特徴をチェックしていきます。
3510.50
80年代後半から2006年まで販売されたました。スピードマスタープロフェッショナルとは違い、ムーブメントはオメガ社の手巻き機械ではなく、ETA社(時計のムーブメントを製造しているメーカー)のムーブメントを改良された自動巻きを搭載しています。プラスチック風防、バックルはハメ込み式となっています。デザイン面はプロフェッショナルを踏襲していますが、自動巻きモデルという事もあり「AUTOMATIC」と記載されています。また、インデックスに5分、10分…55分と時刻の分を示す数字が書かれています。
3539.50
2006年に3510.50の後継機として登場。風防はサファイアクリスタルガラスを装着、バックルはWプッシュ式となっています。5分刻みのインデックス文字が消え、12時部分に点が2つ施されるという、スピードマスタープロフェッショナルに近い文字盤に変更されています。
スピードマスターオートマチックデイト
デイト機能を搭載し、よりデイリーユース仕様になったスピードマスターのバリエーションです。
3513.50
縦目デザインとステンレススチールベゼルが特徴のモデルです。木村拓哉がドラマで着用した事でも有名なモデルですよね。
3210.50
3513.50の後継機モデルです。縦目デザインはそのままに、ケース径が40mmにアップ、100m防水仕様、ベゼルが黒い、クロノメーター、ダブルプッシュバックル等、機能面も外装面もアップデートされたモデルです。
323シリーズ
型番が14桁となったスピードマスターオートマチックです。
ちなみにオメガの長い型番には区切りごとにそれぞれ
323. シリーズ名
30. 素材
40. ケース幅
40. ムーブメント
02. 文字盤
001. マイナーチェンジ回数
という意味があります。
型番が323から始まるシリーズです。2007年頃に発売されたモデルということもあって、デザインは現代的な印象です。文字盤の「Speedmaster」や「針先」が赤くなっているのが特徴です。白ベースの文字盤にクロノグラフが黒い、型番 323.10.40.40.02.001や323.10.30.40.02.001はパンダというニックネームを持っています。
3520シリーズ(デイデイト)
スピードマスター誕生40周年を記念され製造された為「マーク40」、機能面から「トリカレ(=トリプルカレンダー)」と様々なネーミングで呼ばれるモデルです。特徴は何といっても12時にある日付と曜日を示すデイデイト機能が搭載されている事で、ETA社のキャリバーを改良された「cal.1151」を搭載しています。24時間計が黒一色のモデル(3520.50)が「コスモス」、24時間計が青と黒のツートンモデル(3520.53)が「AM/PM」と呼ばれています。
オメガはバリエーションが豊富でリセール価値が高い時計
オメガの代表モデル「スピードマスター」を紹介させて頂きました。オメガというブランドが長い歴史を持っており、初代スピードマスターは1957年に発売されています。2021年で生誕65年という超ロングセラー商品であります。本ブログの画像を見て頂ければお分かりいただけると思いますが、その長い時間の中でフラグシップモデルであるスピードマスタープロフェッショナルは機能面で最新技術を取り入れながら、外見はほとんど変わっていません。反面、オートマチックタイプは様々なバリエーションを生み出しており幅広い層に受け入れられています。オメガの時計は、時計メーカーらしく作りも堅牢ですので、数十年前のモデルであっても問題なく稼働している時計が多いです。愛用したオメガを売却し次の時計を求める方もいれば、中古品でも信頼して持てる時計を求めてオメガに辿り着く方も多いかと思います。こうしてオメガの時計は絶えず世界中で流通している為、安定して高いリセールバリューを維持しているのです。