宝石の買取価格が安い気がする。という疑問をお持ちではないですか?
お手持ちの宝石を査定してもらった時に、「思っていたより安い。」と思われたことはありませんか?また、買取店では金やプラチナと言った地金は買い取るけど「宝石は値段が付かない。」と言われたことはありませんか?
大切な宝石の評価が思ったよりも低いのに、しっかりした説明が無いとモヤモヤしますよね。そこで、今回はそのような疑問にプロの鑑定士がお答えして、疑問をスッキリ解決します。最後まで読めば、宝石買取価格の決まり方が分かります。一般の方は知らないことも多いと思いますので、お友達に教えてあげると、ちょっと自慢ができますよ♪
買取店では宝石に値段を付けないと聞くけど本当?
買取価格が安いと感じてしまう理由はどこからくるのか?
買取価格が安いと感じるという事は、何かと比較して安いと感じていると思われます。
・他の店舗と比べて安い。
・購入金額と比べて安い。
・予想よりも安い。
などでしょうか。他の店舗と比べて安いと感じる疑問は、より高いと思うお店で買取をしてもらう事で解決されます。
購入金額よりも安い、予想よりも安いと感じられる疑問は、数店舗の買取店で査定をされることで解決できます。
自動車も購入する時は数百万円しますが、長く乗っていると売る時は数万円~数十万円になることもあります。
モノには販売相場と買取相場がそれぞれあります。
宝石の販売価格や買取価格の決まり方
宝飾品は、採掘→精錬・研磨→デザイン→製造→販売といった過程を経ています。それぞれに仲介業者を挟むため、販売される頃には高額となってしまいます。
一方で、買取となると地金と宝石(ブランド製であればブランド料)のみを計算しますので、どうしても販売価格との差が出てしまいます。
販売と買取相場の違いをご理解いただいた上で、どこの店に売れば高いかな?と考えられる事がベストな選択です。
宝石の買取価格の解説
まずは、宝石査定の基本をお教えします。
宝飾品やアクセサリーは「地金」と「宝石」が組み合わさって出来ています。
・地金→金やプラチナ、シルバーと言った土台になっている金属。
・宝石→ダイヤモンドやエメラルド、パールと言った鉱石。
宝石の買取価格の例
例えば、ダイヤモンドがセットされた、地金部分にはK18の指輪(重量10g)の買取金額を出してみましょう。
地金の価格→金の価格は日々変動しています。例えば1gあたり5000円で買取っている日の場合は、
5000円×10g=50,000円
これが、地金の買取金額です。
重量10gの宝石であれば、仮に1gあたりの価格が500円違うと、買取代金が5,000円安くなります。
さらに、ダイヤモンドの査定額、ここでは仮に30,000円としましょう。※実際のダイヤモンドの価格はカラット数や質により変動します。
50,000円+30,000円=80,000円が買取金額として算出されます。
宝石の査定額を査定者に質問してみる
もし査定額が思ったよりも安いと感じた時は、「1gあたりの地金の買取価格」や「ダイヤモンドの値段はいくら?」と聞くのが良いでしょう。
たいていのお店は買取価格の詳細を教えてくれます。
monobankでは買取手数料や精錬手数料等は一切頂かず、提示した価格をお渡ししております。
ですが、お店によっては提示した金額から「手数料」を引く場合もあります。提示金額だけでなく、最終的に手元に残る金額を考慮して取引を行う事をおススメします。
宝石を買取に出すならお店選びが大事
宝石買取金額の基本を理解してもらえましたでしょうか?
では、本題の宝石に値段を付けて買い取るかどうかですが、答えは「そのお店により対応が違う」です。
もし、査定額が思ったよりも安いと感じた時は「宝石には値段が付いていますか?」と聞くのが良いでしょう。値段が付いていない場合は、宝石の査定額分を損している事になります。
同じ宝石を売るのに、お店によって大きく買取金額が変わる原因の1つです。お店選びは慎重に行いましょう。
しかし、石であれば何でも値段が付くかというと、そうでもありません。
買取価格が高い宝石
ダイヤモンド、エメラルド、ルビー、サファイアと言った四大宝石はプラス査定です。
また、アレキサンドライト、パライバトルマリンやタンザナイトなどと言った希少な宝石もプラス査定です。
買取価格があまり高くない宝石
逆にプラス査定になりにくい宝石も紹介しておきます。小粒のパールやホワイトオパール等はお値段が付きにくい宝石の代表例です。また、アメシストやガーネット、トルマリン等も小粒であったり、キズがあるとお値段が付きにくくなります。
買取店舗によるので、お店選びは大事。
貴金属を買取に出す際のポイントを2つおさらいしておきます。
1つめは1gあたりの地金買取額を知る事。
2つめは宝石に値段を付ける店なのかどうかを見極める事。
ダイヤモンドやエメラルドといった希少石であれば数万円から、良い石であれば数百万円単位で買取価格が変わってしまう可能性もあります。お店選びは慎重になさってください。
高く売れる宝石とそうでない宝石を実例紹介。
ここからは実際の宝石を見ていきながら、買取が高い宝石の特徴をお伝えしていきます。
エメラルド
・濃い緑色 買取価格相場は約200,000円です。
・薄い緑色 買取価格相場は約50,000円です。
濃いエメラルドは1.2カラットですが、薄いエメラルドは3.83カラットと3倍以上のカラット数があります。
それでも濃い緑色のエメラルドの買取価格の方が高くなります。
一般的にエメラルドは深い緑色で、キズが少なく、輝き(テリ)があるモノに価値があります。色が薄く、緑に黄色が入ったものは買取相場が落ちる傾向です。
先程の例で言えば、エメラルド2はカラット数こそ大きいのですが、色が薄い為に買取価格が伸びないということになります。
エメラルドはコロンビア、ザンビア、ブラジル、ジンバブエ産が有名です。中でもコロンビアのムゾー鉱山のエメラルドは良質な石とされています。
また、コロンビア産のエメラルドには特徴的な三相内包物が見られるものがあります。通常は液体と気体の内包物があるのですが、コロンビア産には固体が見られるものもあります。それは、コロンビアのエメラルド鉱山が海中にあった時の塩分が内包物として現れていると言われています。
ルビー
・ハート型ルビーの買取価格相場は約200,000円です。
・楕円型ルビーの買取相場価格は約30,000円です。
ハート型のルビーは、ルビーの産地として有名なミャンマー(ビルマ)産です。透き通るような美しさがあります。一方、楕円型のルビーは内包物が多く見られ、輝きに欠け、赤黒い色合いです。2石とも2ct台のルビーで、指輪自体の総重量もほぼ同じです。
同じようなカラット数で合っても、200,000円近くするルビーと30,000円の値が付けられるルビーがあるという例でした。
ルビーの産地としてはミャンマー(ビルマ)、タイ、カンボジア、スリランカ、モザンビーク、マダガスカルなどが有名です。
特にミャンマー(ビルマ)はルビー産地として有名で、ピジョンブラッドと言われる美しい石は人気があり買取相場も高い傾向です。モゴック鉱山のものは最上級のルビーとして知られています。
サファイア
・買取価格相場は約250,000円です。
・買取価格相場は約50,000円です。
カラット数は両方とも4ct台の大きな石です。25万円のサファイアは濃い青色が出ており、カットもキレイである為、光を均一に通して輝いています。一方、5万円のサファイアは、インクルージョンの影響で所々に色が抜けてしまっている箇所があり、やや緑を含んだ青をしています。
一般的にブルーサファイアは、濃い青で輝きの強いものが高く取引されています。緑やグレーを含んでいるような青色の石は買取価格が伸びにく傾向にあります。
サファイアの産地としては、インド、ミャンマー、スリランカ等が有名です。中でもインドとパキスタンの国境のあるカシミール地方で採掘されたコーンフラワーブルー呼ばれる石は人気があり、紛争により採掘が困難になっており、希少性が上がっています。またミャンマー産のロイヤルブルーカラーも産出量が減少し希少性を上げています。
ルビーと同じコランダムに属し、酸化クロムが入り赤色になった石をルビーとよび、それ以外の石をサファイアと呼びます。ブルーサファイアが一般的ですが、オレンジ(パパラチアサファイア)、ピンク、イエロー、グリーン等、様々な色をもつ宝石です。
パライバトルマリン
・こちらのパライバトルマリン0.7カラットの買取価格相場は約150,000円です。
濃い水色のブラジル産です。パライバトルマリンは、ブラジルのパライバ州で発見されたことからその名前が付けれました。近年は、アフリカ中西部のナイジェリアや東部のモザンビークなどでも採取されています。アフリカ産のパライバトルマリンは、銅の含有量が少なく淡い水色をしている石が多いのが特徴です。
タンザナイト
・こちらのタンザナイト6.5カラットの買取価格相場は約150,000円です。
紫がかった青が特徴的なタンザナイトも人気のある石です。ブルーゾイサイトという宝石のうち、アフリカのタンザニアで採れたもののみがタンザナイトと呼ばれています。ティファニーがジュエリーストーンとし採用したことで注目を集めました。
アレキサンドライト
・こちらのアレキサンドライト0.9カラットの買取価格相場は約150,000円です。
アレキサンドライトの特徴は、自然光と人口照射光で石の色が変わるところです。
主な産地はロシア、ブラジル、スリランカです。ロシア産はグリーンの色味が強い特徴があります。初めてアレキサンドライトが発見されたのはロシアです。しかし、今ではほとんど枯渇していると言われています。ブラジル産は青みが強い特徴があります。ロシア、ブラジル産ともにライトを当てると赤紫色に変化します。この色の変化が大きいほど、価値のある石とされています。スリランカ産はやや茶色がかっており、照射による色の変化が小さいものが多いと言われています。
パール
・こちらのパール10mmの買取価格相場は約30,000円です。
買取価格のうち29,000円は地金とダイヤモンドによります。単純計算でパール単体では1,000円という事になります。なぜ、パールはお値段がつきにくいのか?それには理由があります。
1.冠婚葬祭用として新品を購入される。
2.家族内で受け継ぐケースが多い。
3.養殖により供給量過多になっている。
4.経年劣化してしまう。
これらの理由から、特に中古ジュエリーとしてパールをお求めになる方が少なく、結果として買取価格が伸びない傾向にあります。
ただし、田崎やミキモトと言った国産パールブランドの製品はファッション性やブランド力がある為、非常に需要が高く、むしろ買取相場は上昇傾向にあります。
プロの鑑定士からのアドバイス
買取が高い宝石と高くない宝石についてご理解を深めて頂けたでしょうか?
なるべく高く宝石を売りたい時は、買取価格の算出方法を知っておく事をおススメします。お客様から「1gあたりの金の価格は?」や「ダイヤモンドにはいくら値段がついている?」といった質問をする事で、そのお店が適正な査定額をしているかが分かります。
さらに、エメラルドやルビー、サファイアといった色石がある場合は、宝石も査定されているかの確認をすることで、少しでも高く買取してもらえることになるでしょう。
また、同じ種類の宝石であっても、その宝石の質(クォリティ)により、買取価格に差が出てきます。キチンと宝石の質を見極められるお店で取引しましょう。
monobankでは査定経験豊富なプロの鑑定士が各店舗に在籍していますので、安心してお取引をして頂けます。
他のお店で査定が安いと感じた時は、monobankにご相談ください。