世界的に信頼のある金貨
ウィーン金貨は1989年から発行されている金貨です。オーストリア政府傘下のオーストリア造幣局が重量・品質を保証している為、世界的にも信頼の高い金貨とされています。管楽器の精巧なレリーフが特徴で、日本でも愛好家が多いのではないでしょか。
ウィーン金貨のデザイン
ウィーン金貨の表面は、ウィーン楽友協会本部建物内の「黄金の間」が描かれています。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地としても知られている大ホールです。
裏面は管楽器(ウィンナホルン、ファゴット、ハープ、ヴァイオリン、ビオラ、チェロ)が描かれており、音楽の都らしいデザインです。
800年以上の歴史を持つオーストリアのコイン鋳造
オーストリアのコイン作りは長い歴史をもっており、オーストリア造幣局の設立は西暦1194年と言われています。イングランド王のリチャード1世が第三次十字軍からの帰途で遭難。オーストリア領を通過中に、リチャードに恨みを持っていたと言われるオーストリア公レオポルト5世により捕虜となります。国家予算数年分の銀がリチャード釈放の身代金としてオーストリアに支払われ、その莫大な銀を基にオーストリアの貨幣鋳造が開始されました。
ウィーン金貨の基本情報
ウィーン金貨はカナダメープルリーフ金貨等と同様に地金型金貨です。コインの額面で使用する事も可能ですが、金相場が高騰している2023年9月時点では、通貨として使用する事は現実的ではありません。
トロイオンス | 額面 | 金品位 | 重量 | 直径 | 厚さ |
1oz | 100ユーロ | K24 | 31.1g | 37.0㎜ | 2.0mm |
1/2oz | 50ユーロ | K24 | 15.5g | 28.0㎜ | 1.6mm |
1/4oz | 25ユーロ | K24 | 7.7g | 22.0㎜ | 1.2mm |
1/10oz | 10ユーロ | K24 | 3.1g | 16㎜ | 1.2mm |
1000oz | 100,000ユーロ | K24 | 31.kg | 37.0cm | 2.0ⅽm |
2004年にはウィーン金貨発行15年を記念して、1000ozという金貨が15枚限定で作られました。2023年9月の相場で3億円以上の価値があります。
メープルリーフ金貨と比較
同じ1ozでも、ウィーン金貨は直径37.0mm・厚さ2.0mmに対して、メープルリーフ金貨は直径30mm・厚さ2.8mmと直径や厚さが違う作りになっています。全体的にウィーン金貨の方が直径が大きく、厚みが薄く作られています。
まとめ
今回はオーストリアのウィーン金貨について調べてみました。表も裏も音楽に関わるデザインで、800年以上続く技術を受け継いだオーストリア造幣局が作り出す音楽の都ウィーンらしい金貨です。